メールマガジン(4.26)

 研究テーマ「体育の見方・考え方」への接近の糸口

 学校体育が生涯スポーツに向けての基礎教育として、スポーツ活動への資質・能力の育成を中心的な任務とするならば、それはスポーツに向けてのリテラシー教育の意味合いを持っていると理解してもよいであろう。言葉を変えれば、スポーツの「賢い実践者」「賢い参加者」を育成していくことである。その意味で、体育の授業では、「賢い学習者」「賢い学習集団」を育てていくことを大きな課題として掲げるべきであろう。「主体的・対話的な学び」というのも、この「賢さ」に通じていくものであると考えられる。このことを含みつつ、「賢さ」の視点となるのが、おそらく今日大いに問題とされている教科の「見方・考え方」であり、実質的な中身は、とりわけ「見方・考え方」と結びついた学習内容としての「知識」であろう。「思考力・判断力・表現力」は育てたい能力であるが、それ自体は教えるべき学習内容ではなく、「知識」を駆動源として深まっていくものであろうと思われる。賢い学習者をめざすとき、いかなる「知識」を掘り起こしていけばよいのか。
 今年度2年目になる体育授業研究会の研究テーマをこのような視点からも探究してみたいものである。夏の東京大会が意味ある理論と実践の両側面から参加者の交流を深めることに貢献していくことを期待したい。
体育授業研究会 会長 岩田 靖(信州大学)

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□ 巻頭言
 研究テーマ「体育の見方・考え方」への接近の糸口
 体育授業研究会 会長 岩田靖(信州大学)
□【開催情報】第27回体育授業研究会東京大会
□サークル提案研究(第7期)募集について
 研究委員長 鈴木 聡(東京学芸大学)
□サークル提案研究団体紹介(その5)
 香川県スポーツ教育研究会
 宮西 亮輔 先生
□事務局より
 会員情報登録変更の入力フォームのご案内
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