メールマガジン(3.22)

「授業の土台、私の土台」
 
 3月は1年間の授業のゴール、「授業納め」の時期です。私は「授業納め」は「授業開き」と同様に大切であると考えています。それは、「授業納め」で仲間と関わりながら「体育授業、楽しかった!」と実感することができたり、自分の学びを振り返りながら、「また、次の体育授業も頑張るぞ」と希望をもつことができたりすることで、次学年での気持ちの良い「授業開き」につながると考えているからです。3月、本校1年生の体育授業は「多様な動きをつくる運動遊び」でした。動きづくりをしながら教材のおもしろさにふれるだけでなく、感情が動く体育授業のよさを活かして、子どもたちの「できたよ!やったね!」「先生、見て!見て!」が実現できる設えで授業づくりをしました。
 また、「授業納め」の3月は、実際の授業での教師行動を点検、見直すことを特に意識する月にしています。他の先生に見ていただいてアドバイスを受けることも3月が多いです。この単元では、1年生の子どもたちの思い、考えを受け止められるよう、表情、身振り手振りを総動員して「よく聴いて、よく見て、わかりやすく言葉がけができているか」を確認しました。
 私の教師行動は、多くの日常の授業を経験してたどり着いたものです。それを「土台」の一部にして授業をしているのだと思います。「土台」は木造建築でいえば、基礎に据える材ですが、授業でいえば、教材解釈、授業観、相互作用などの教師行動の土台の上に具体的な授業の柱を建てているのでしょう。でも、時に自分の土台の点検が必要なのですね。子どもと授業で接していると想定を超えることばかりです。そんな時に土台を見直す機会となります。
 子どもたちは、私たち教師が思う以上に伸びたいと願っています。そんな子どもたちの伸びる力を支えられるために授業、教師としての土台を点検、修繕をして、4月を迎えたいと思うのです。皆さんの授業の土台はどのようにしてつくられましたか。私は子どもたちとの授業で確かめながら見直した土台をもとに、4月からも頑張ります。
松井 直樹(東京学芸大学附属大泉小学校)

◆◆◆◆◆◆◆◆ CONTENTS◆◆◆◆◆◆◆
□巻頭言
「授業の土台、私の土台」
 松井 直樹(東京学芸大学附属大泉小学校)
□第28回体育授業研究会岩手大会について
□事務局より
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